ObsidianはMarkdown形式のノートをローカルに保存・編集できるノートアプリで、かつナレッジベース管理ツールです。ノート間を双方向リンクで結ぶことで、情報同士のつながりを可視化・探索できる点が大きな特徴。また、ノートはすべてファイルシステム上に保存されるため、DropboxやGitでの管理、ディスク暗号化など自由なバックアップ・セキュリティ対策が可能です。ObsidianはWindows/Mac/Linux(Snap/AppImage/Flatpak)、iOS/Android向けに提供され、基本機能は無料で無制限に利用できます。開発者コミュニティが用意した数千種類ものプラグインやテーマで機能拡張や見た目のカスタマイズも可能。
Obsidianの導入は簡単で、以下のようなステップで始められます。
- ダウンロードとインストール:公式サイトObsidianダウンロードページからOSに合ったインストーラを入手し、通常のアプリケーションと同じ要領でインストールします。
- 保管庫(Vault)を作成:Obsidianを初めて起動すると、新規保管庫を作成するよう促されます。保管庫とはノートを保存するフォルダで、ひとつの保管庫に全ノートを入れても、プロジェクトごとに分けてもかまいません。「新規作成」ボタンをクリックし、保管庫名と保存場所を指定して作成します。既存フォルダを保管庫にする場合は「フォルダを開く」で指定します。
- 最初のノートを作成:保管庫ができたら、
Ctrl+N(macOSはCmd+N)で新規ノートを作成します。ファイル名を付けてEnterするとノートが開くので、そのままMarkdown形式で書き始めます。例えば見出しは行頭に#を置き、太字は文字を選択してCtrl+B(Cmd+B)で指定できます。 - ノートをリンク:新規ノートを2つ以上用意し、一方で
[[他ノート名]]と入力すると自動サジェストからリンク先ノートを選べます。存在しないノート名でリンクを作ることもでき、その場合はリンクをクリックすると空の新ノートが生成されます。リンクにCtrl+クリック(macOSはCmd+クリック)すると瞬時に該当ノートへ移動可能です。 - タグ付けと検索:ノート中に
#タグ名と書くとタグが追加され、後でサイドバーのタグ一覧や検索機能で一覧できます。検索プラグイン(Ctrl+Shift+F、Cmd+Shift+F)を使えばキーワードやtag:タグ名演算子で素早く関連ノートを探せます。
推奨プラグインとテンプレート
Obsidianにはコアプラグインの他、コミュニティが開発した便利なプラグインが多数あり、初心者におすすめのプラグイン例をいくつか紹介します。
- Calendar(コミュニティプラグイン):サイドバーにカレンダーを表示し、日付をクリックするだけで該当日のデイリーノートを開けます。過去の記録もカレンダー上で確認でき、記入漏れがひと目でわかります。
- Kanban(コミュニティプラグイン):Trello風のカンバンボードをObsidian内に作成でき、タスクを「未着手/進行中/完了」などの列でドラッグ管理できます。カードごとにノートリンクを貼れば、タスクと関連資料をつなげられます。
- Remotely Save(コミュニティプラグイン):Dropbox/Google Drive/S3などの既存クラウド経由でVaultを同期します。公式Syncは有料ですが、このプラグインで無料のクラウドストレージを同期手段に利用できます。
- Canvas(コアプラグイン):無限キャンバスのようなホワイトボード上に、ノート・画像・PDFを配置し矢印で関係付けるツールです。プロジェクトの関係図やマインドマップ作成に便利で、ノート同士を視覚的に整理できます。
- Templater(コミュニティプラグイン):動的変数やスクリプトを使える高度なテンプレート機能です。日付/時間の挿入やテンプレート展開で入力を自動化できます。基本のテンプレート機能(コアプラグイン)でも、
{{date}}などの変数で日付挿入が可能です。 - Dataview(コミュニティプラグイン):Markdownノートに埋め込んだクエリを実行し、ノートを表形式で一覧表示できます。タスク管理や読書ノートの集計など、Vault全体をデータベースのように活用できる強力ツールです。
- Excalidraw(コミュニティプラグイン):手描き風図やマインドマップをObsidian内で作成・保存できるプラグインです。グラフ作図やアイデアスケッチに向いています。
このほか、リンクビュー(バックリンク/アウトライン)やタグペイン、クイックスイッチャーなどのコア機能も活用できる。
| プラグイン名 | 主な機能・用途 | 種類 |
|---|---|---|
| Calendar | カレンダーUIでデイリーノートを管理 | コミュニティ製 |
| Kanban | カンバンボードでタスクを可視化管理 | コミュニティ製 |
| Remotely Save | Dropbox/Drive経由でVaultを同期 | コミュニティ製 |
| Canvas | キャンバス画面でノートを自由に配置・整理 | コアプラグイン |
| Templater | 変数・スクリプト付きテンプレート | コミュニティ製 |
| Dataview | ノートをデータベース的に検索・一覧表示 | コミュニティ製 |
| Excalidraw | 手描き図/マインドマップの作成 | コミュニティ製 |
また、テンプレート機能を活用すれば、会議メモや読書ノート、日誌など「定型フォーマット」をすばやく作成できます。たとえば「会議メモテンプレート」には日付・参加者・議題・TODO欄を、読書ノートには「重要概念・要約」欄を含めるなど、用途に合わせて自由にカスタマイズできる。
Markdown形式はこの7つだけ覚えれば十分
最初は以下の7つだけ覚えておけば、ほとんどのノートを作成できる。
| 記法 | 用途 |
|---|---|
# | 見出し |
**文字** | 太字 |
- | 箇条書き |
- [ ] | チェックリスト |
[[ノート名]] | ノートへのリンク |
#タグ | タグ付け |
`コード` | コード表示 |
これらを使いこなせるようになれば、Obsidianの基本的なノート作成はほぼ問題なく行えます。慣れてきたら、表やコールアウト、画像、数式などの高度なMarkdown記法を少しずつ取り入れていく。
